■ オークション入門(その1) 「希望価格でなく相場で…」 |
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★ 例えばクローズド形式のオークションでは、既に1万円や2万円の高い値段をつけている人がいるのに、100円とか異常にに安い値段を付けて来る人がいます。
もしも、その人が本当にこの価格で買おうとしているとしたら、それは永久に望めないでしょう。
誰でも安く買いたいと考えるのは人情ですが、こと競争相手がいる限り、いつまでも自分の希望価格にこだわっていては、落札することは不可能です。
★ オークションで落札しようと思ったら、自分の希望価格(欲)を離れて実際に売り買いされている客観的相場というものを、先ず把握する必要があります。
★ これは素人の方には中々難しいことでしょう。
それでも、繰り返しオークションに出品された品と、その落札価格を見比べて行けば、おぼろげにも相場勘というものが形成されて行くはずです。
★ 概略でも相場が解かったら、オークションにトライしてみましょう。
クローズド形式で、いっぺんにその相場で勝負するのが不安でしたら、その相場を予算の枠にして、オープン形式でその相場までは競り合う、相場を超えたら止める、というのも良いでしょう。
★ ある程度眼力ができたら、それ以上は度胸の問題です。
実際、商売人仲間でよく落札する人は、単に目利きという他に思いっきりのよい人が多いのです。これは当オークションで落札する素人の方を見ていても同じ事がいえます。
仮に少しぐらい行き過ぎることがあっても、こんなに安く品物を入手できる機会はないのですから、本当にその品が欲しいのなら、臆せずにトライしましょう。
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■ オークション入門(その2) 「品物により価格差を…」 |
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★ オークションは売り買いの性質上、適正価格での無駄のない落札を理想とします。
全く落札不可能な安すぎる入札価格や、逆に不必要に高すぎる入札価格は好ましくありません。
★ そういう意味で、人気のある品は価格が高騰し、不人気な品は低迷するのがオークションの世界では常ですから、品物によってサジ加減をして、適正な無駄のない入札価格をつけようということです。
実際には、自分が本当に欲しい、または一般にも人気のありそうな品は何割増しのはずんだ値段を付けて、逆に不人気そうな品は何割減の手控えた価格に抑えるというものです。
人気のある品も不人気な品も、一律に価格をつけている人の場合、結果として、生きの良い商品は逃して、それほど代価を払う必要のない品に無駄なお金を投じていることになります。
★ オークションの世界に携わって間もない昔、入札する品を3つのグループに分けて入札に臨んだことがあります。
(1)何が何でも欲しいもの−−1〜2割アップの入札価格を入れる
(2)ごく普通のもの−−−−−通常の入札価格を入れる
(3)安ければ買いたいもの−−1〜2割控えた価格を入れる
結果として、一番落札率の悪かったのは、(1)のグループでした。
★ 以来、本当に欲しいものは3割も4割も弾んだ入札価格で臨むように しています。(それでさえ、人気のある品は中々落札できませんが…)
結果として、このような品は落札できても、他の品に比べてかなり割高な価格になっています。
しかし、通常の仕入れ価格に比べて、未だ相当に安いのが実情ですから、それはそれでよいのだ、という割り切った考え方をしています。
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■ オークション入門(その3) 「価格に端数を付けよう」 |
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★ これは、実際当店のオークションであった話ですが、K18 ダイヤリングが \20,500円で落札された時、2番目の入札価格が \19,500円だったのです。結局、2番目の方は僅か1,000円違いで、この品を逃してしまったことになります。
このように、適正な入札価格をつけた場合でも、さらにその価格にほんの少しプラスアルファをつけるか否かによって、結果が大きく違ってくることがあります。
★ 私共が物を販売する場合、仕入れ価格に通常の掛け率を掛けて、小売価格が
\21,000円になったとします。このような場合、私共は価格を切り捨てて\19,800円の価格をつけます。
これは、あくまで物を売りやすくするための措置ですが、オークションの場合は、物を買いやすくするために、逆の措置を講じなければなりません。
★ オークションでは通常\10,000円とか、\20,000円とか、切りの良い価格での競り合いになるケースが多い訳ですから、その価格にほんの少し上乗せした価格をつけることは大事なことです。まかり間違っても、\19,900円なんて価格はつけるべきではありません。
そして、このことは「オープン形式」のオークションよりも「クローズド形式」でのオークションの場合、一層重要な意味を持ってきます。
これが、商売人ともなりますと、例えば、5万円台の攻防になると踏んだ場合、それを見越して55,000円という値段をつける者。さらにそれを見越して\56,000円という値段をつける者。さらにさらにそれを見越して、中には\57,000円などという値段をつける兵(ツワモノ)が現れたりします。
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